スマホを持ってはいるけれど、「インターネットって結局なんなのか、よくわからない…」と感じていませんか?
Wi-Fiの仕組みや契約の話になると、ますます難しく感じてしまうかもしれません。
本記事では、インターネットの基本から接続の仕組み・日常での使い方まで、60代の方にもわかりやすく丁寧に解説します。
読み終えるころには、ネットへの苦手意識がやわらぎ、家族との連絡や生活に役立つ使い方に自信が持てるようになります。
インターネットってなに?やさしく解説

インターネットとは、世界中のコンピューターやスマホなどが情報をやり取りできる仕組みのことです。最近ではテレビや冷蔵庫など、身近な家電もインターネットにつながる時代になりました。
本記事では、専門用語を使わずに60代以上の方でも理解しやすい言葉で「インターネットってそもそも何?」という疑問に答えます。
ネットの基本や役割を知ることで使うことへの不安が減り、生活の中でも役立てやすくなるでしょう。
テレビやスマホがつながるしくみ
テレビでYouTubeを見たりスマホでLINEを使ったりできるのは、これらの機器がインターネットに接続されているからです。
機器の中には「通信機能」があり無線(Wi-Fi)や有線(ケーブル)を通して、外のネットワークと情報をやり取りします。
たとえば、スマホがYouTubeの動画を再生する仕組みは次の通りです。
- スマホがWi-Fiやモバイル回線を使って、動画を配信している「サーバー」という場所にアクセスします。
- サーバーから動画のデータがスマホに送られてきます。
- スマホがそのデータを読み取り、画面に映像として表示します。

このように、通信機器とインターネットが連携することで、私たちは情報やサービスを自由に利用できるのです。
私たちの生活とネットの関係
今の暮らしの中で、インターネットは欠かせない存在になっています。
買い物・銀行・病院の予約・天気予報など、さまざまなことがスマホやパソコンでできる時代です。
中でも多い使い方は以下の通りです。
- スマホで地図を調べて道案内を受ける
- 家族や友人とLINEやメールで連絡をとる
- ネットで買い物をして玄関まで届けてもらう
- YouTubeなどの動画で趣味やニュースを見る
特に、孫との連絡や写真のやり取りに使われることも増えています。インターネットを使いこなせれば、日常が便利で家族とのつながりもぐっと広がるでしょう。
今後の暮らしにおいても、インターネットを使えることは大きな安心につながります。
どうやってインターネットにつながるの?

インターネットは、スマホやパソコンが外の世界と情報をやり取りできる「道」のようなものです。
ただ、その道が見えないため、どうやってつながっているのかイメージしづらい方も多いでしょう。
ここでは、ネットにつながる仕組みをできるだけシンプルに説明します。
専門的な言葉はなるべく避けながら、「なぜYouTubeが見られるのか?」「LINEはどこを通って届くのか?」といった素朴な疑問を解消していきます。
インターネットでデータが行き来するしくみを簡単に説明
インターネットでは、文字や画像・音声などの情報を「データ」と呼びます。
このデータは、まるで手紙のように送り先と送り主を記した「住所」が付いた形でやり取りされます。
住所の役目を果たしているのが「IPアドレス」と呼ばれる番号です(わかりやすく言えば、データの届け先を決める番号のことです)。
たとえば、LINEでメッセージを送るとスマホからそのデータが発信され、通信会社の設備(基地局やルーターなど)を通り相手のスマホまで届きます。途中にはいくつもの中継地点があり、正しいルートで届けられるようになっています。
この一連の流れは、人間が意識しなくても自動で行われます。
スマホやパソコンが、住所を確認しながら「どこに送るべきか」を判断してくれるおかげで、私たちは簡単にやり取りができます。
インターネットが使えるようになる流れ
インターネットを使うためには、いくつかのステップが必要です。
ここでは、ネットがつながるまでの基本的な流れをわかりやすく紹介します。
- 回線の契約をする
まず、インターネット回線(光回線やモバイル回線など)を提供する会社と契約します。これが「ネットの道」を引く作業にあたります。 - プロバイダと契約する
回線だけではつながりません。ネットの「入り口」を提供するプロバイダとも契約が必要です。ほとんどの場合、回線とセットで契約できます。 - 機器を設置する
自宅にルーター(電波を飛ばす装置)やモデム(回線と機器をつなぐ装置)を設置します。設定は業者が行ってくれることも多いので安心です。 - スマホやパソコンでWi-Fiを設定する
ルーターの電波をスマホやパソコンで受信し、「Wi-Fiに接続する」という操作をすれば完了です。パスワードを入力する必要がありますが、一度設定すれば次回から自動でつながります。
このように、ネットがつながるまでにはいくつかの手順がありますが、一度整えれば普段は意識せずに使えます。
不安な場合は家族や通信会社のサポートを頼ってみるのもおすすめです。
インターネットを始めるために必要なもの

「スマホを買ったらネットがすぐに使える」と思われがちですが、実はそれだけでは不十分です。
インターネットを使うには、必要な契約や機器をそろえる必要があります。難しそうに聞こえるかもしれませんが、基本を押さえればそれほど複雑ではありません。
ここでは、ネットを始めるときに最低限そろえておきたいものを、わかりやすく解説していきます。
契約するもの(回線とプロバイダ)
インターネットを使うには、まず「回線」と「プロバイダ(接続業者)」という2つの契約が必要です。
どちらか一方だけでは使えません。
- 回線は、自宅と外のネットワークをつなぐ「道路」のようなものです。代表的なのは「光回線」です。ほかにも、ケーブルテレビ回線やモバイル回線(スマホの通信)などもあります。
- プロバイダは、その道路を使う「通行許可」を出す業者のことです。メールアドレスの発行や、インターネットの入口を管理しています。
最近では、回線とプロバイダをまとめて申し込めるプランが主流で、携帯電話会社や電気店などでも取り扱っています。わかりやすいプランを選べば申し込みから工事・設定まで一括で対応してもらえるケースも多いです。

「何を選べばいいかわからない」ときは、家族や店員さんに相談するのが近道です。必要な契約が整えば、あとはスマホやパソコンをつなげるだけで、すぐにネットを始められます。
Wi-Fiやスマホの役割って?
契約が終わったら、次に登場するのが「Wi-Fi」や「スマホ」です。これらがあることで、実際にインターネットを使えるようになります。
- 『Wi-Fi(ワイファイ)』は、無線でインターネットを飛ばす電波のことです。ルーターという機械を使って家の中に電波を飛ばし、スマホやパソコンがその電波を使ってネットにつながります。ケーブルをつながなくても使えるので、とても便利です。
- スマホは、持ち歩けるインターネット端末です。Wi-Fiがあれば、通信量を気にせず動画やニュースを楽しめます。逆に、外出先ではスマホの契約している「モバイル回線(4Gや5G)」を使ってインターネットにつながります。
つまり、契約したインターネット回線を使うには、
・Wi-Fiでつなぐ(家の中)
・モバイル回線でつなぐ(外出先)
この2つの方法を使い分けるのが一般的です。
初めての方でも、Wi-Fiの設定やスマホの使い方は、一度覚えればそれほど難しくありません。

最近では設定が簡単な機種も増えているので、安心して始められます。

インターネットでできること・使い道

インターネットは、単につながるだけで終わりではありません。
日々の暮らしの中で「これもネットでできるの?」という便利なことがたくさんあります。
調べ物や連絡・買い物まで昔は時間や手間がかかっていたことが、スマホ1台で簡単にできる時代になりました。
ここでは、インターネットを使うことで、どんなことが可能になるのかを初心者にもわかりやすく紹介していきます。
調べ物や地図を見る
- 「この言葉の意味がわからない」
- 「〇〇の営業時間が知りたい」
など、ちょっとした疑問がわいたとき、インターネットならすぐに答えを見つけられます。スマホやパソコンで検索すれば、辞書や地図、店舗の情報などがすぐに表示されます。
たとえば以下のような使い方ができます。
- 調べたい言葉を入力して意味を確認
- 地図アプリで目的地までの道順をチェック
- 電車の乗り換え案内や運行状況を確認
- 病院やスーパーの場所・診療時間を調べる
特に「Google(グーグル)」や「Yahoo!(ヤフー)」などの検索サイトは、初心者でも使いやすく多くの人が利用しています。
文字を打つのが苦手でも、音声入力を使えば話すだけで検索もできます。
メールやLINEで連絡を取る
インターネットを使えば電話をかけなくても、気軽に連絡を取ることができます。とくに「LINE(ライン)」は、家族や友人とのやりとりに便利なアプリとして人気です。
主な機能には次のようなものがあります。
- 文字メッセージのやりとり
- 写真や動画を送る
- 通話(音声・ビデオ)も無料で使える
- グループを作って複数人と会話できる
また、メールもインターネットを使った連絡手段のひとつです。携帯電話会社が提供するメールのほか、Googleの「Gmail(ジーメール)」など、無料で使えるサービスもあります。
LINEは操作がシンプルで文字が大きめな設定にもできるため、シニア世代にも使いやすいのが特徴です。家族との連絡や、離れて暮らす子や孫との交流に役立ちます。
買い物・銀行・YouTubeなども
インターネットでは、買い物やお金の管理、趣味の時間も楽しむことができます。これまで出かけていた場所のサービスが、家の中で手軽に利用できるようになるのです。
よく使われるサービスは以下のとおりです。
- ネットショッピング:Amazon(アマゾン)や楽天などで商品を注文し、自宅に届けてもらえる
- ネットバンキング:銀行に行かずに残高確認・振り込みなどの手続きができる
- 動画サイト:YouTube(ユーチューブ)で音楽や趣味の動画、ニュースなどを自由に見られる
たとえば、重たい物を買いに行かなくてもネットで注文すれば届きますし、ATMに行かなくてもスマホで口座の中身をチェックできます。
YouTubeでは、懐かしい音楽や料理の作り方、体操のやり方など、シニア世代にうれしいコンテンツも豊富です。
ただし、買い物やお金を扱うサービスは、使い方をしっかり確認して、安全に利用することが大切です。次の章では、そのための注意点について詳しくお伝えします。
安全に使うために大事なこと

インターネットは便利な反面、間違った使い方をするとトラブルに巻き込まれることもあります。
とくに、最近は高齢者を狙った詐欺や情報漏えいの被害が増えており、誰でも注意が必要です。
「よくわからないから怖い」と避けるのではなく、基本的なルールを知ることで安全にインターネットを使えるようになります。
ここでは、だまされないためのポイントと、自分の情報を守るコツをわかりやすく解説します。
だまされないためのポイント
インターネット上では、見た目は普通の広告やメールに見えても、実は詐欺サイトやウイルスに誘導するものがまぎれていることがあります。
だまされないためには、以下の点に注意しましょう。
- 「当選しました」や「支払いが滞っています」など、不安や欲をあおる内容には反応しない
- 見覚えのないメールやメッセージのリンクは絶対に開かない
- 怪しいサイトや広告はすぐ閉じる
- 突然の電話やメールで個人情報を聞かれても絶対に答えない
とくに「有名企業や銀行の名前をかたる偽メール」は増えています。
メールの差出人が本物に見えても本文に違和感がある場合は、まず家族に相談するのがおすすめです。判断に迷ったときは、一人で決めず誰かと確認することが一番の防止策になります。
パスワードと個人情報を守るコツ
インターネットを使うときには、必ず「ログイン」や「登録」が必要になる場面があります。
そのときに入力するのが「パスワード」や「名前・住所・電話番号」といった個人情報です。
これらは、悪用されないようにしっかり管理する必要があります。
安全に守るためのポイントは次の通りです。
- 同じパスワードを複数のサービスで使い回さない
- 「123456」や「0000」など、簡単すぎるパスワードは避ける
- 誕生日や電話番号など、推測されやすい数字を使わない
- 家族にも共有せず、手帳などに控えて保管する場合は厳重に
- メールやLINEでパスワードを送らない
たとえば、8文字以上の「英語・数字・記号」を組み合わせたパスワードが理想です。
難しい場合は、「パスワード管理アプリ」などを使う方法もありますが、まずは手書きでしっかり記録しておく方法でも十分です。
自分の情報を守る意識があれば、安心してインターネットを使うことができます。最初は不安でも、少しずつ慣れていけば大丈夫です。
インターネットが苦手な人へ「始めるコツ」を紹介

「なんだか難しそう」「自分には無理かもしれない」と感じて、インターネットを敬遠していませんか?
でも、最初の一歩を踏み出せば、意外と簡単だったという声も多く聞かれます。ネットは一度使い方を覚えてしまえば、生活をとても楽にしてくれる道具です。
ここでは、苦手意識のある方がスムーズに始められるよう、心がまえや取り組み方のコツを紹介します。
家族や知り合いに聞いてみよう
インターネットの使い方を覚える一番の近道は、身近な人に教えてもらうことです。
特に、すでにスマホやパソコンを使いこなしている家族や知人がいれば、遠慮せずに頼ってみましょう。
頼り方のポイントは以下のとおりです。
- わからないことを紙にメモしておくと、質問しやすくなる
- その場で聞くだけでなく、教わった内容をノートに書き残す
- 一度では覚えきれなくても、何度も繰り返して教えてもらう
とくにおすすめなのは、孫世代に教わることです。
操作が速く説明も慣れているため、教え上手なケースが多いです。家族とのコミュニケーションにもなり、一石二鳥です。
「聞くのが恥ずかしい」と感じるかもしれませんが、教える側は頼ってもらえるとうれしいものです。
苦手だからこそ、無理をせず、人に頼ることが上達への第一歩になります。
「わからないまま」で終わらせないために
わからないことをそのままにしておくと、インターネットに対する不安や苦手意識はどんどん大きくなってしまいます。
大事なのは、「少しでも気になったら調べてみる」「あやふやなままで終わらせない」という姿勢です。
具体的にできることは次のとおりです。
- 書店で売っている初心者向けの本を読む
- スマホ教室や市区町村のIT講座に参加してみる
- YouTubeで「スマホ 初心者 使い方」などの動画を見る
- メモを取る習慣をつけることで、少しずつ操作に慣れる
最近では、高齢者向けのスマホ教室も増えており、参加者同士で教え合うこともできます。わからないことが出たときに「そのままにしない」だけで、理解が大きく進みます。
一つひとつできることが増えると、自信がついてきます。
最初は小さなことでも、「調べられた」「メッセージを送れた」という成功体験を積み重ねていけば、インターネットは決して難しいものではないと感じられるはずです。
まとめ|いまやインターネットは無いと不便

インターネットとは、情報をやり取りするための仕組みです。今では、スマホやテレビ、銀行や買い物にも使われ、私たちの生活に欠かせない存在になりました。
この記事では、ネットの基本的な仕組みや使い道、安全に使うための注意点までをわかりやすく解説しました。
「難しそう」と感じていた方も、最初の一歩を踏み出せば少しずつ慣れていけます。家族と連絡を取ったり、動画を楽しんだりするだけでも十分な活用です。
まずは、できることから試してみてください。「わからない」と思った時は、家族に相談するのも良い方法です。
これからの時代、インターネットが使えることは安心にもつながります。勇気を出して、一歩踏み出してみましょう。